WHY SIMULIA Electromagnetic?

携帯電話の5Gアンテナ設計

5Gをサポートする最初のスマートフォンが2019年に市場に登場すると予想されています。データ通信の高速化と低レイテンシーによるリアルタイム・インタラクションは、ユーザーにとって魅力的です。  携帯電話用のアンテナ設計は、エンジニアにとって常に挑戦的な課題であり、5Gの新しい周波数帯をサポートするアンテナを設計することは、さらに難しい問題となります。

現在、新しい2つの周波数帯域に関心がよせられています。1つ目は、サブ6 GHzの通信。2つ目は、24GHz以上のミリ波帯での通信です。 一般にアンテナの設計、特に小型のモバイル機器に見られる高度にカスタマイズされ、個別に調整されたアンテナの設計において電磁界シミュレーション・ソフトウエアCST STUDIO SUITEが活用されています。

サブ 6 GHz用アンテナ

コンパクトな携帯電話のサブ6GHzアンテナは、設計チームによって指定されたフォームファクタへ高密度実装されている他のすべての部品間で利用可能なスペースに配置できるように設計する必要があります。 もちろん必要なのは5G対応のアンテナだけではありません。 5Gは既存の4G、3GおよびWi-Fi通信チャネルと一緒に使用されます。 これら規格の大部分では、MIMO(Multi-Input Multi-Output)によるマルチアンテナをサポートするため、携帯電話へ実装するアンテナは増加します。たとえ設計したアンテナが異なる規格を同時に満たすことができるとしても、少なくとも6個のアンテナを収容することが依然として要求されるでしょう。

高密度実装された携帯電話でアンテナのスペースを見つける事は困難です。 各アンテナは、本来の独立した「アンテナ」とし必ずしも機能するわけではなく、互いに電磁結合しがちです。また、アンテナは携帯電話内で自然に発生する共振エネルギーと結合するため、携帯電話内の共振挙動を理解する事はとても重要です。これらは製品サイクルによって変更される内部構造の正確な構成に強く依存しています。

携帯電話内の共振との結合はアンテナの位置に強く依存します。携帯電話機内でのアンテナの最適な配置、および互いの配置は、それらの性能を確保するために重要となります。 数ミリの位置変更は、パフォーマンスの良いシステムとパフォーマンスの悪いシステムと言う違いを生むでしょう。 しかし、アンテナ技術者は設計変更に迅速に対応できなければなりません。 短いデバイス設計サイクルの厳しい時間制約内で優れたアンテナ設計を達成するために、設計変更要求への速やかな対応、シミュレーションモデルを設定のための効率的なワークフロー、そしてもちろん効率的なシミュレーションアルゴリズム、これらすべてが非常に重要となります。

ミリ波アンテナ

モバイルデータトラフィックの需要の増加は、サブ6 GHzの大規模MIMOを補完するためにミリ波通信を必要とします。 モバイル機器におけるミリ波アンテナの統合の研究は、現在進行中です。 28 GHz以上に対応する小さな物理サイズのアンテナでは、4つの素子を含むことが多いチップ統合型アレイアンテナを使用するのが興味深いオプションです。 これらのアンテナは高利得であり、複数のビームをサポートするため、携帯電話の周囲のあらゆる方向に高品質のデータ接続を提供するという設計目標を満足します。

 

左図上図は、プラスチック製のカバーの後ろにチップアンテナを配置した状態の放射パターンを解析した結果であり、放射性能が大幅に変わる事が分かります。

右図上図は、厚さ2 mmのABSプラスチックカバーの後ろのアンテナからの放射を解析した結果です。この場合のアンテナ設計においては、低周波数ほどには携帯電話構造全体に密接な結合がありません。むしろ、ミリ波周波数帯におけるプラスチック製カバーは、無視できるほど電気的に薄くないので、アンテナの放射性能に実質的な影響を与えるカバーの背後にアンテナを一体化することが問題になります。

 

人体曝露

人体近傍で用いられる電波利用機器にとって、ユーザーの安全を確保することが最も重要です。 放射性電磁界への人体ばく露に関する認証基準は、製品が市場に発売される前に満たされなければなりません。 サブ6 GHzの周波数では、既存の比吸収率(SAR)規格が適用されます。 ミリ波周波数帯では、人体への電磁界侵入は非常に小さくなります。 エネルギーの大部分は反射され、体に入ってくる電場の大部分は表面から3 mm以内に消散するため、SARは人体ばく露の適切な尺度ではありません。 むしろ、装置から一定の距離にある表面上の電力の流れ(電力潮流)を測定することが提案されています。

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